Book Review

管理人Laterが読んだ本の紹介。独断と偏見による評価つき。参考になれば。

No.70

P&G式世界が欲しがる人材の育て方 和田浩子 (ダイアモンド社)

タイトルにビビビっときた作品です。かなり挑戦的ですね。
思っていた以上に、自叙伝っぽい内容ですが、
要所要所でビジネススキルがまとまっていて、なかなか役に立ちそうです。
ただこのスキルややり方が他の企業で良しとされるかは不明ですが。
私はとても好きになれそうな会社だと改めて思いました。
また、今では想像つかないけど、日本でまだ小さな会社だった頃から、
今の状態までの成長の推移がわかって、とても為になります。
日本人初のヴァイスプレジデントが女性であることも驚きだけども
そんなことを感じさせないこの作者の能力(というべきか?)に驚かされますね。
自分も頑張らなきゃ…とモチベーションあがる作品でした。

オススメ度 ★★★★☆        2008.12/20読破 (私物)
P&G式

No.69

夢をかなえるゾウ 水野敬也 (文春文庫)

ドラマでも有名(?)ですよね、「夢をかなえるゾウ」。
私は毎週きちんと見てました。
やはり自己啓発本のような感じではありますが、
やはり読みやすいし、内容は的を得ているし、
好きですね、この話。
ドラマとは設定もまったく違うし、ガネーシャの課題も違うし、
ドラマ見た人も楽しめると思います(むしろその方が面白い?)。
何回も読みたくなりますね。

オススメ度 ★★★★★        2008.12/12読破 (借物)
夢をかなえるゾウ

No.68

雨の日も、晴れ男 水野敬也 (文春文庫)

上記の「夢をかなえるゾウ」と同じ作者の作品。
「夢〜」と一緒に後輩から借りました。
一言で言うと、これは"自己啓発本"のよう。
でも、サクッと読みやすいし、コメディータッチだし、
3Chの海外ドラマを見ているように笑えて
最後にすごく前向きになれる内容で、なかなかいいと思う。
うーん、この作者は何者なんだろう…(笑)

オススメ度 ★★★★☆        2008.12/06読破 (借物)
雨の日も晴れ男

No.67

プロジェクトX 新・リーダーたちの言葉 今井 彰 (文春文庫)

プロジェクトXで取り上げたリーダー達の言葉や人生をまとめた本。
これを読むと、日本人技術者ってすごいなぁと思う。
技術者以外にも医者、警察官などの凄い人も載っているんですが、
今の自分の立場に一番近い、技術者にやはり影響を受けてしまう。
失敗しても失敗しても立ち上がる強い精神、
部下をひっぱていく強いリーダーシップ、
そして何より何かを作り上げてくことを楽しむ心。
感動します。

オススメ度 ★★★★☆        2008.10/20読破 (借物)
プロジェクトX

No.66

最後の授業 ランディ・パウシュ (講談社)

インターネットで動画が配信されて知っている方も多いと思いますが、
ランディ・パウシュ先生の「最後の授業」を読みました。
これを買ったのは、大学で実験に失敗してちょっと落ち込んだとき。
「最後の授業」の存在は、ネットかテレビでみて知っていたので、
少し元気がもらえるかも・・・と思って買ったのです。
実際、本を読んでみて、動画も見てみて、
少しどころじゃなく、本当に大きな大きな元気をもらったような気がしました。
もちろん、涙は止まらないですが(特に本)、
そこにあるのは悲しみではなく、大きな大きな愛情と強さ、明るさがあるのです。
私もこんな風に生きたい!と率直に思いました。

オススメ度 ★★★★★        2008.10/15読破 (私物)
最後の授業

No.65

ブレイブ・ストーリー 宮部みゆき (角川書店)

宮部みゆき作品はちょこちょこ読んでますが、
これまた毛色の違う作品だという感じ。
ファンタジーですよ、冒険ですよ!!
最初はなかなか進まなかったんだけど、
ある時を境に、どんどんハマッてしまいました。
子供から大人まで誰でも好きになれそうな作品で、
ゲーム好きの人なら尚更(って私のこと)。
それに、子供にも大人にも当てはまるメッセージ。
とにかく、ジーンと来ました。
映画もゲームもあるそうで、ちょっと見てみたい。

オススメ度 ★★★★★        2008.10/1読破 (借物)
ブレイブ・ストーリー

No.64

“教祖”降臨 楽天・三木谷浩史の真実 児玉 博 (日経BP社)

最近「会社の経営」や「IT」に興味が沸いてきたので
勉強の意味を込めて読んでみました。
この本、思っていた以上に勉強になる!!!
楽天を作った三木谷浩史の歴史と共に、
時代の流れと企業の動きがわかる!
そして、私が思い描いていた三木谷社長の
イメージも変わりました。
すごく真面目で熱い人、それが三木谷社長だと。
少しでもビジネスパーソンとして近づけるよう、
私も頑張ろうと思わせてくれました。

オススメ度 ★★★★☆        2008.3/30読破 (借物)
“教祖”降臨

No.63

眠れぬ夜を抱いて 野沢 尚 (幻灯舎)

昔ドラマ化したのに見ることが出来なくて、
ずっと気になっていた作品。
思っていた話と違ってなかなか面白かった
…が、やっぱり後半がちょっと長すぎるか…。
前半部分の伏線の張り方、展開はいいんだけれども。
むしろドラマの状態でみたいと思ってしまいました。


オススメ度 ★★★☆☆        2008.3/25読破 (借物)
眠れぬ夜を抱いて

No.62

号泣する準備はできていた 江國香織 (新潮社)

直木賞受賞作品。
読み始めるまで短編集とは知りませんでした…。
私は江國香織独特の表現が好きな方だが
今まで読んだほかの作品の方が好きかもしれない。
でも、言葉一つ一つが綺麗で、音の粒みたいなものを感じます。
心にグッとだったりキュンとだったり、
色々感じられる物語の多様さが
とてもいい感じです。

オススメ度 ★★★★☆        2008.3/17読破 (借物)
号泣する準備はできていた

No.61

ブルータスの心臓 完全犯罪殺人リレー 東野圭吾 (光文社)

副題にあるように、完全犯罪をもくろんだ
主人公を含む3人の殺人リレー。
予想を裏切る形で話が展開していくのがとても面白い。
最後まで真の犯人とその動機がわからなかった。
序章がポイントです(笑)。
さくさくっと読めてしまう手ごろ感と
東野圭吾にしては重過ぎない内容が
息抜きにはちょうどいい本です。

オススメ度 ★★★★☆        2008.3/15読破 (借物)
ブルータスの心臓

No.60

分身 東野圭吾 (集英社)

変身に引き続き、分身を読んでみました。
「自分と瓜二つの女性」で「現代医学の危険な領域」
と書かれれば「クローン」だというのは
検討ついていたのですが…
話の展開は面白い!
「やっぱり…」というところがあっても失望せず
むしろわくわくする感じがいいですね。
しかし、内容的にはまさに私の分野であり(狭義では異なるが)、
この領域の問題が現実に起こったらと思うと、
とても怖いお話…。
この先も小説の中だけの話であって欲しいと思います。

オススメ度 ★★★★☆        2008.1/25読破 (私物)
分身

No.59

13階段 高野和明 (講談社)

13階段から考えて死刑関連のミステリー小説かと思い、
タイトルに惹かれて読んでみました。
内容は死刑囚の冤罪を晴らすというものですが…
いやー、面白かった!!!
最後まで展開が読めなかったし、犯人が分からなかった!!!
まさにエンターテイメント!!!
伏線の張り方やストーリー展開がとにかくいい。
死刑制度についてはなかなか考えさせられますが。
まさにオススメです。
あっこれ、映画化したら面白いと思うな…。

オススメ度 ★★★★★        2007.8/10読破 (借物)
13階段

No.58

きらきらひかる 江國香織 (新潮社)

江國香織の代表作ですね。
不思議な関係の夫婦のお話ですが、
裏表紙の宣伝文句(説明文?)によると純度100%の恋愛小説らしい。
うーん、それはちょっと理解し難い、私には。
私にとっては恋愛小説というよりは人間ドラマ。
設定にリアリティはないんだけど、人間の感情としてはリアリティに溢れている
そんな印象を受けました。
この作品は好き嫌いに分かれそうですね。
ただこの人の文章は繊細で、とても好き。

オススメ度 ★★★☆☆        2007.8/05読破 (借物)
きらきらひかる

No.57

変身 東野圭吾 (講談社)

「面白いよ」と聞いていたので海外に行く前に購入。
確かに面白かった!!!
世界で初めて脳移植された主人公が自分の存在が失われていってしまう悲劇。
誰がドナーだったのか、脳移植は本当に問題がないのか、行き着く果ては…
最後までハラハラドキドキでした。
ただ私的には、最後の展開があまりにも早すぎてちょっともったいない。
でもテーマ設定がとても興味深くて面白い作品でした。
脳だけは特別だと私は思いますが、
小説のように脳移植する日がいつかくるんでしょうかね。

オススメ度 ★★★★☆        2007.6/17読破 (私物)
変身

No.56

精神と物質 立花隆・利根川進 (文春文庫)

大学に入ってからすでに数回読んでいる作品。
日本人初のノーベル生理学医学賞を受賞した利根川進に対する
ジャーナリストの立花隆のインタビュー集です。
利根川進がどういう流れで今の研究にいきついたか、
そして、ノーベル賞を受賞した研究の内容は?
という素朴な質問を通して、一般の人にもわかりやすく説明されています。
そんな彼の歴史と分子生物学の歴史はちょうどリンクしていて、
改めて分子生物学ってすごいなぁ、生物って不思議だなぁと思うわけです。
私自身これを読むと、研究頑張ろう!と思います。
生物系の学生にとにかくオススメです♪

オススメ度 ★★★★★        2007.5/10読破 (借物)
精神と物質

No.55

龍は眠る 宮部みゆき (新潮社)

久々に読んだ宮部みゆき作品。やっぱり面白い!
超能力者が出て来るため、少し現実感がないから
ミステリー小説っぽくはないといえばないのだが。
うーん、超能力者と普通の人間の人間ドラマ
といった方がいいかもしれない。
最後の展開まで目が離せない作品でした。
オススメですよ。
久々に他の宮部みゆき作品を読みたくなりました。

オススメ度 ★★★★☆        2007.4/7読破 (借物)
龍は眠る

No.54

一番長いデート 赤川次郎 (集英社)

赤川次郎の短編集です。
ちょっと奇妙な話三篇ですが、とても読みやすい。
さくっと読み終わってしまいました。
内容的にはちょっと物足りないかもしれないけれど、
読み終わった後にホッとする感じがして、
どれもなかなかいい作品でした。

オススメ度 ★★★☆☆        2007.4/3読破 (借物)
一番長いデート

No.53

柔らかな頬 桐野夏生 (講談社)

桐野夏生の直木賞受賞作品です。
前回の「OUT」に比べたらそこまでどろどろしてなくていいのですが、
ちょっとこの終わり方が私には不満。
幼児誘拐事件と不倫をベースに色々話が進んでいくのですが、
途中まで話の展開が面白い。
それなのに、終盤はちょっとぐだぐだ。
ラストはちょっと納得いかない。無理して終わらせた感を感じました。
まぁ、ミステリーと思うより、人間ドラマとして読めばいいのかな。

オススメ度 ★★★☆☆        2007.2/25読破 (借物)
柔らかな頬

No.52

空中庭園 角田光代 (文藝春秋)

団地にすむ家族のそれぞれの視点で描かれるストーリー。
こういう構成だけで私は結構楽しめちゃいます。
それぞれがある一つのものに対して色々な考え方で接していて
裏側の家族関係は複雑だけれども、やっぱり家族。
そんな印象を受けました。
しかし堅苦しくないし、そこまで深くもない気もする。
さくっと読むにはいい作品。

オススメ度 ★★★☆☆        2007.2/18読破 (借物)
空中庭園

No.51

ノルウェイの森 村上春樹 (講談社)

ノーベル文学賞候補の村上春樹の代表作を読んでみました。
お家にあるのは知ってたのに、
なかなか見つからず今日に至ってしまいました(笑)。
読んだ感想は、「よくもなく悪くもなく」でしょうか。
イマイチ私は話に共感できなかった。
でも、文章とか表現が澄んだ感じがして、
あの世界に引き込まれる感じもする。
やはりすごいなぁと思う。
他の村上春樹作品も一度読んでみたい。

オススメ度 ★★★☆☆        2007.2/12読破 (私物)
ノルウェイの森

No.50

あ・うん 向田邦子 (文春文庫)

紹介し続けて約2年、やっと50作品目になりました!(遅っ!)
今回は向田邦子の作品の中でもかなり有名な作品です。
「有名な作品だから」とずいぶん昔に購入したのに、
何度も挫折してしまい、今になって読むことが出来ました(笑)。
読んでみると、それほど難しくもないし、なかなか面白い作品。
呼んでて映像が浮かんでくる印象を受けました。
ドラマを見ているみたいっていう感じですかね。
有名ですし、一度は読んでみるといいかも。

オススメ度 ★★★☆☆        2006.12/5読破 (私物)
あ・うん

No.49

風味絶佳 山田詠美 (文藝春秋)

何気に初めて読んだ山田詠美の作品。
色々な恋愛小説が6つ入った短編物です。
色んな主人公の独特な恋愛ばかりで、ありえなーいと思ってしまいがちですが、
その根底にある心理は誰もが共感をもてそうな気がします。
私は内容よりも(内容も好きですが)この人の表現の仕方がすごく気に入りました。
表現とか言葉のつなぎとか、流れとか音とかが素敵だと思います。
…でも、これは好き嫌いがあるかもしれません。

オススメ度 ★★★★☆        2006.11/23読破 (借物)
風味絶佳

No.48

リトル・バイ・リトル 島本理生 (講談社)

再び島本理生作品です。表紙の写真に惹かれて読んでみました。
実は芥川賞候補作品だったみたいです。
ちょっと訳ありの環境で育つ主人公の日常が描かれています。
面白くないわけじゃないけれど、淡々と話が進み、知らないうちに終わり。
一体何が言いたかったんだろうとちょっと疑問に思いました。
あとがきを読むと、「日常を描きたかったんだ」と書かれているが、
もうちょっと書き方とか展開とかあったんじゃないかと感じました。
どうも島本理生の作品は合わないみたいです…。

オススメ度 ★★☆☆☆        2006.11/20読破 (借物)
リトル・バイ・リトル

No.47

崩れる 赤川次郎 (角川書店)

閉鎖された環境で一人の女性を拾うところから始まるホラーサスペンス。
題名にあるように、崩れるように話が進む感じ。
でも最後まで謎が残る感じがしてしっくりこない。
「で、何がしたかったんだ?!何がいいたかったんだ?!」みたいな
ちょっと後味の悪さや物足りなさを感じる。
ホラーと書いてあってもホラーではなく、とても短時間でさくっと読めるので、
ちょっと本を読みたいときにはいいかもしれない。

オススメ度 ★★☆☆☆        2006.11/18読破 (借物)
崩れる

No.46

夢で会いましょう 村上春樹 糸井重里 (講談社文庫)

有名な人気作家二人の競作(共著?)。
アイウエオ順に並ぶカタカナ言葉を題材にした短編が99個。
超短編です。ショートショートみたい。
誰でも知っている二人の作品なだけあって
どれも面白い。そしていろんな作風が楽しめる。
シュールなものから面白いもの、切なくなるもの等々。
古い作品だけれどもなかなかオススメです。

オススメ度 ★★★★☆        2006.11/3読破 (私物)
夢で会いましょう

No.45

有栖川の朝 久世光彦 (文藝春秋)

あの有栖川詐欺事件を題材にした作品。
どこまでが実際の設定でどこまでが架空の設定なのか、ちょっとわからず…。
きっと事件を詳しく知ってたらもっと面白いかもしれない。
題材が題材なだけに、もう少し面白い展開を期待していたのに
話が長いのか、話の進み方が淡々としすぎて私にはちょっとつらい。
どちらかというと本というより、ドラマとか映画にしたら面白いのでは。


オススメ度 ★★☆☆☆        2006.11/1読破 (借物)
有栖川の朝

No.44

ナラタージュ 島本理生 (角川書店)

なんか読んでて(私は)イライラする恋愛小説。
主人公の気持ちがわからなくもないけど、
どうして「そうするの?」って疑問に思うことが多々。
きっとお友達にはなれない(笑)。
そして出てくる相手の男性方、ひどすぎます…これは。
脇役達はとてもいい味をだしてるのに、もったいない。
高く評価されているけれど、好き嫌いがありそうな気がします。

オススメ度 ★★☆☆☆        2006.9/15読破 (私物)
ナラタージュ

No.43

ダ・ヴィンチ・コード ダン・ブラウン (角川文庫)

この作品は「傑作」。この言葉に尽きる!
一流のミステリーと史実が融合するとこんなにも面白いのかと
思わせるぐらい、ぐいぐいと引き込む。
上・中・下の三巻だけれども、一気に読んでしまう人も多いと思う。
これを読むととにかくフランスとイギリスに行きたくなる。
生の舞台を知ってたら、もっと面白いのに…と何度も感じる。
この作品は5月ごろに映画化されるらしいが、
映像でも早く見たい。

オススメ度 ★★★★★        2006.4/7読破 (借物)
ダ・ヴィンチ・コード

No.42

OUT 桐野夏生 (講談社文庫)

映画化されてかなり有名な作品ですね。
4人の平凡な主婦が仲間の夫の死体をバラバラにして捨てる犯罪を犯し、
それぞれが抱える心の闇や心理を描いている。
途中まではすごいなぁと思ったし、
犯罪小説的にすごいのかもしれないが、
最後のほうはドロドロしすぎて気持ち悪い…。
なんであんな風に終わるんだろう…?
残念ながら、後味が非常に悪い…。

オススメ度 ★★☆☆☆        2006.3/10読破 (借物)
OUT

No.41

東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ 遥洋子 (ちくま文庫)

タイトルではケンカといっているが、
実際は社会学を通して「議論」の仕方を学んだ作者のエッセイ本。
私のような現在大学で研究している人間には
とてもリアルに感じ取れる体験ばかりだ。
読んでいて、上野千鶴子先生の凄さ、
それについていく東大生の凄さに、ただただ圧倒。
その環境で奮闘している作者の姿に自分が重なる。
専門分野に違いはあるものの、
勉強や議論の仕方というものを学べる内容になっていると思う。
たかがエッセイ、されどエッセイ。私にとっては非常に役立つ。

オススメ度 ★★★★★        2006.2/14読破 (私物)
東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ

No.40

そのときは彼によろしく 市川拓司 (小学館)

13歳の時に出会った主人公とその友人が15年後に再会。
そこから物語は動いていく。
13歳の頃の回想を織り交ぜながら、話は進んでいくけれど、
青春小説とも恋愛小説とも取れる作品のような気がする。
そして同じ市川拓司作品の「いま、会いにいきます」と同じような
不思議な力というか、展開がとても素敵。
でも、少し最後の展開が急すぎと感じてしまい、ちょっと残念。
もう少し前から伏線を張って欲しかったような…。
でも、心温まるストーリーは安らぎます。

オススメ度 ★★★★☆        2006.2/3読破 (借物)
そのときは彼によろしく

No.39

GO 金城一紀 (講談社)

窪塚洋介主演で映画化されましたね。
これを読む前この話ははっちゃけているように見えて、
重い内容なのではないかと思っていたら、全くそんなことはない!
『在日』という重い内容のはずだけど、とっても明るく楽しく分かりやすい。
そんな内容がなんともいえず、すばらしい。
それぞれの登場人物がとても個性的で、それぞれが魅力的。
自分の青春とは違うけれども、読んで青春を感じて、とても心が熱くなる。
誰もがわかる『在日』の手引きのような作品でありながらも、
最高の青春小説といってもいいと思う。

オススメ度 ★★★★★        2006.2/1読破 (私物)
GO

No.38

群青の夜の羽毛布 山本文緒 (幻冬舎)

本上まなみ主演で映画化されたことでも有名ですね。
読み終わって残るのは、とにかく悲しさというか恐ろしさ。
どうして、山本文緒が描く女性はこうも恐ろしいのだろうか。
主人公の母親がとにかく恐ろしくてこんな人が身近にいたら…
と思うとぞっとします。
この家族そのものにリアリティーがあるようなないような。
話自体はなかなか面白いですけどね。
ちなみに、主人公が本上まなみというキャスティングは結構ぴったりだと思う。

オススメ度 ★★★☆☆        2006.1/31読破 (私物)
群青の夜の羽毛布

No.37

となり町戦争 三崎 亜記 (集英社)

話題のデビュー作です。
いきなり始まった隣町との戦争に戸惑いつつ、
主人公自身もその戦争に巻き込まれていくというストーリー。
一般的に想像する戦争とは違って、敵も死者もまるで見えない隣町との戦争。
読んでいて、始めの方は「何かしら意図があるんだ」とわくわくしていたのに
結局最後までその意図がつかめず面白さがわかりませんでした。
話題作というのには、少し疑問…。

オススメ度 ★★☆☆☆        2005.11/30読破 (借物)
となり町戦争

No.36

陽気なギャングが地球を回す 伊坂 幸太郎 (祥伝社)

毎度、伊坂幸太郎作品。今回もなかなか巧いです。
今回は、ギャングというか個性的な銀行強盗4人組のお話。
この人が描くキャラは本当に個性的です。非現実的なところもあるけれど。
今回の本の結論は面白いんだけれど、
その面白さがわかるまでがとにかく長い、退屈。
いつもの伊坂幸太郎らしさが物足りなかった気がします。
それもそのハズでこの作品は彼の初期の作品だそうです。
そのわりにやはり文章が巧いってところが伊坂らしさなんですね。

オススメ度 ★★★☆☆        2005.11/9読破 (借物)
陽気なギャングが地球を回す

No.35

秘密。私と私のあいだの十二話 ダヴィンチ編集部編集 
(メディアファクトリー)

有名な小説家12人が書いた超短編小説。ほんとうにさくっと読めます。
でも、面白い。本当に面白い。
それぞれ結構名の売れている小説家が書いているからというのもあるけれど、
さらに面白くしている点は、一つの話を二人の視点で書いているから。
A、Bと二つに完全に分けて、それを両方読むと一つの話の全てが分かる。
たとえば、Aさんから見たBさん、Bさんから見たAさんのように、
同じ会話でも二通りの解釈を読むことができて、
その話の全様が見えてくる。
それが十二話分。面白くないわけないですよ。オススメですっ!!!

オススメ度 ★★★★★        2005.10/14読破 (借物)
秘密。私と私のあいだの十二話

No.34

死神の精度 伊坂 幸太郎 (文藝春秋)

再び伊坂幸太郎作品です。私も好きですね。
今回の主人公はなんと死神。死神が担当した人間が死ぬべきか生かすべきかを判断する短編が集まったもの。
でも、実はちゃんと最初から最後まで話はつながっている。
そこが伊坂幸太郎作品らしいところ。
前の話の主人公が次の話でちょっと出てきたり、
つながりが垣間見えるところが面白いです。
やはり文章が巧いとしか、いいようがないですね、この作者は。
実際、こんな風に人の生死が決められたらいやだけど、
この突飛な発想が面白い。ただちょっとだけ物足りなさがあるかな…。

オススメ度 ★★★☆☆        2005.7/29読破 (借物)
死神の精度

No.33

コンビニララバイ 池永 陽 (集英社)

さくっと読める「人間交差点」みたいな(?)作品。
コンビニの店長を取り巻く人間模様を描かれている。
普通に面白いんだけど、人物設定がなんかおかしい。
一貫性がないっていうか、「こんなこと言う人だっけ?」みたいな
ちょっと突っ込みどころがある。
そして、あまり明るい話ではないんだよね。
人間のどろどろがさくっと読める作品という感じでしょうか。

オススメ度 ★★☆☆☆        2005.8/10読破 (借物)
コンビニララバイ

No.32

I LOVE YOU
伊坂 幸太郎、石田 衣良、市川 拓司、中田 永一、中村 航、
本多 孝好 (祥伝社)

かなり有名どころの男性作家が書いた恋愛話。
結構、面白いです。色々な恋愛の形を垣間見れる。
この本を読むと恋愛したいなって思わせる、
ちょっとした心の温かみが得られると思います。
でも、やっぱり作家によって好き嫌いがあると感じる。
こういう展開の仕方はいやだとか、表現とか・・・。
また男性が描く恋愛と女性が描く恋愛とどう違うのかが気になる。

オススメ度 ★★★☆☆        2005.8/4読破 (借物)
I LOVE YOU

No.31

秘密 東野 圭吾 (文藝春秋)

とにかく切ない…。この一言に尽きる作品です。
広末涼子が主演で映画化されているので、有名ですが、
とにかく切なくて、読んでいるとキュッと締め付けられます。
最初は、明るい話になるのかと思ったら、
どんどん、どんどん切なくなっていく…。
そうならざるをえない、主人公達に本当に同情してしまいます。
自分がこの立場になったら、どうするだろうか。

オススメ度 ★★★★☆        2005.7/29読破 (借物)
秘密

No.30

破線のマリス 野沢 尚 (角川書店)

有名な作品なので、知っている人も多いかもしれない。
第43回江戸川乱歩賞受賞のミステリー作品です。
確かに、最後までドキドキさせる展開で、
裏側に何かがあるような、黒い部分が見え隠れするような…
そんな印象が得られる。
しかし、ラストの落ちにちょっと私はがっかり。
驚くし、悪くはないけど、なんか無理がないか?と感じてしまった。
もう少しラストにつながるような裏が欲しかった気がするけど、
それは私の読解力の無さがいけないのかもしれない…。

オススメ度 ★★★☆☆        2005.7/23読破 (借物)
破線のマリス

No.29

ドミノ 恩田 陸 (角川書店)

これはタイトル通りの作品です。
なので、私には展開が読めてしまいました。
しかし、沢山の登場人物を巧みなまでに描かれているのは凄い。
個性豊かでちゃんとすべてがつながっているところが素晴らしいです。
まるでドミノのようにパタパタと…面白いですね。
ただ私には物足りないかな。同じような作品なら他にもあるし…残念。

オススメ度 ★★★☆☆        2005.7/18読破 (借物)
ドミノ

No.28

葉桜の季節に君を想うということ 歌野 晶午 (文藝春秋)

とにかくタイトルは長いですが素敵です(笑)。
しかし、このタイトルから考えるととても裏切られます。
やはりラストでビックリします。
作品としては面白いけど、これは「あり」なのか?!
ちょっとこれはずるいんじゃないかと思ってしまうが、どうなんでしょう。
ミステリーというよりも、ドッキリな作品です。
比較的読みやすく、面白いので、気分転換にオススメします。

オススメ度 ★★★☆☆        2005.7/8読破 (借物)
葉桜の季節に君を想うということ

No.27

クライマーズハイ 横山 秀夫 (文藝春秋)

一言で言えば、かなり熱い作品。
著者自身の記者時代の実体験を小説にまとめたもので、
あまり題名からは内容が想像できないだろう。
でも読み終わるとその意味も分かってくる。
男の生き様というものを、見せられて、思わず自分も熱くなる。
素晴らしい作品です。
少し長いけれど、読み応えがあって、一気に読みたくなりますよ。

オススメ度 ★★★★★        2005.7/1読破 (借物)
クライマーズハイ

No.26

誘拐ラプソディー 荻原 浩 (双葉文庫)

コメディタッチの作品。(一応サスペンスか?!)
結構くだらなくて、そこそこ面白い。
ちょっと最初は私は主人公にイライラしてしまったけど、まぁ面白い。
主人公と誘拐される子供は一風変わっているけれど、
本当にいてもおかしくはないかもしれない。
人間の弱い部分とかダメな部分がリアルに描かれている気がする。
さっと一気に読める作品だから、シリアスな本の合間にでも読むと、
いい気分転換になると思う。

オススメ度 ★★☆☆☆        2005.6/17読破 (借物)
誘拐ラプソディー

No.25

青の炎 貴志 祐介 (角川書店)

少年犯罪を描いた作品。映画化されたから有名ですね。
とにかく切ない…。読み終わって悲しさがどーんと来ます。
実際、高校生がここまで頭を使って完全犯罪を試みようとするだろうか
と少し疑問に思うが、自分が同じ状況になったらやはり頭を使えるだけ使って
試みるかもしれない。でも、この少年は本当に頭がいい。優等生タイプ。
物理が苦手な私にはこの犯罪計画は立てられない…。。
少年が犯罪を計画するところから、遂行後、そしてラストと時が過ぎるにつれて、
変化する少年の心理が痛いぐらい丁寧に書かれている。
誰もが、この苦しみから救ってあげたいと思わず感じると思う。

オススメ度 ★★★★☆        2005.6/14読破 (借物)
青の炎

No.24

四日間の奇跡 浅倉卓弥 (宝島社文庫)

世間ではかなりベストセラーとして紹介されている作品。
私的には大変物足りない。
話の設定とかは面白し、そこそこ感動するけど、
泣ける作品ではなかった。(私の心が乾いているのだろうか。)
どっちかっていうと、映像作品にするほうが面白いんじゃないかと思う。
だから、映画はちょっと見てみたい。
その方が描写が良く伝わって、感動するような気もする。

オススメ度 ★★☆☆☆        2005.6/8読破 (借物)
四日間の奇跡

No.23

慟哭 貫井徳郎 (創元推理文庫)

とにかく結末に驚いた。
でも、「驚くこと」をわかっているとこの結末はわかってしまうらしい。
だからあまり言いたくないんだけど、とにかくすごく驚いた!!!
この作品は今まで読んだミステリーの中でかなり上位に入るほど、
先が気になる展開、そして驚愕の結末だと思う。
とにかくこれは読んでみて欲しい。
内容的にも、現代社会の影の部分(警察官のモラル、エリートと叩き上げの差、
新興宗教、犯罪など
)を取り上げていて、普通に面白い。
オススメのミステリーです。

オススメ度 ★★★★★        2005.6/3読破 (借物)
慟哭

No.22

宿命 東野圭吾 (講談社)

タイトルから分かるように宿命の対決をする幼馴染二人が主人公のミステリー。
話にリアリティがあって、なかなか面白い作品。
ただ、この本に書かれているようなこと(人体実験)が
実際に起こっていたらかなり問題だけどね。
また話の途中で、なんとなく登場人物間の相関関係がわかってしまうのが、
ちょっと物足りない。まぁ、分かっても面白いけど。
ミステリーとしては普通だし、設定もそれほど驚くほどではなかったけど、
なんか「うまいな」って感じる。

オススメ度 ★★★★☆        2005.5/28読破 (借物)
宿命

No.21

ラッシュライフ 伊坂幸太郎 (新潮文庫)

またしても伊坂幸太郎の作品。今回も面白い!
伊坂ワールドらしく、個性的な登場人物が沢山登場して、
最初はちょっとわかりずらいかもしれない。
(事実私は誰が誰だか最初分からなくなった…。)
でも、そんな沢山の登場人物が作り出す複数のストーリーが交錯して、
見事につながる時、本当に感動する!
私的には内容自体は特に心を打つものではないけど、
この 展開・構想は見事だと思う。
これが本の素晴らしさ、そして良さなんだなと感じさせてくれる。
とにかく一度読んでみて欲しい。

オススメ度 ★★★★★        2005.5/15読破 (借物)
ラッシュライフ

No.20

チルドレン 伊坂幸太郎 (講談社)

伊坂幸太郎の短編集。だけど、短編というより長編。
一人の人物「陣内」を中心に全ての話がつながっている短編風長編。
「陣内」の学生時代と社会人時代のエピソードがそれぞれつながってる。
将来の夢を話していると思えば、その職業に就いた「陣内」が出てきたり。
「陣内」が昔の話をしたと思えば、その時の「陣内」の話が別に出てきたり。

この作品は面白いです!「陣内」の妙なばかばかしさが面白い!
実際、「陣内」が身近にいたら、嫌かもしれない、そんなキャラだけど(笑)。
そんな「陣内」のばかさを目の当たりする友達達や同僚の反応がまたいい。

伊坂幸太郎のミステリーばかりを読んでいたから、若干違和感は感じるけど、
伊坂ワールドらしく個性的なキャラたちと素晴らしい展開で引き込まれます。
そして、面白さが心地よいから物足りなさは感じない。
読みやすくてこれだけ満足感を得られるからオススメです。

オススメ度 ★★★★★        2005.2/27読破 (借物)
チルドレン

No.19

グラスホッパー 伊坂幸太郎 (角川書店)

伊坂幸太郎のミステリー作品。殺し屋の男達のお話。
個性豊かなキャラ達が関係なく、それぞれの思いを抱えて殺してゆく…。
最後には一つのところにいきつくという感じ。
いかにも、ミステリーっぽいけど、なんか「あっけない」。
伊坂ワールドな個性的なキャラや舞台の設定や読みやすさは感じるけど、
なんか引き込まれない…。うーん。
まぁ、つまらなくないですけど、私にはイマイチ。

オススメ度 ★★☆☆☆        2005.2/18読破 (借物)
グラスホッパー

No.18

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎 (新潮文庫)

伊坂幸太郎のデビュー作品。一応、ミステリー作品。
一応というのも、読んでてミステリーな感じが全くしないから。
私にはミステリーというより、SFとかファンタジーのような感じ。
だって、舞台にあまりにもリアリティがないんだもん。でもそこが面白い!!!
設定が本当に面白いし、読みやすくて、すごーく引き込まれます。
そして、読み進んでいくと色々つながってくるあの感じ。いいですねぇ!
以前に読んだ伊坂幸太郎作品『重力ピエロ』よりも私は面白いかなって思う。
ただ、この作品に出てくる『城山』という極悪警官があまりにも怖くて、
当分、警官不信になりそう…。だから★−1。

オススメ度 ★★★★☆        2004.12/18読破 (借物)
オーデュボンの祈り

No.17

僕って何 三田誠広 (角川文庫)   

ちょっと昔の芥川賞受賞作品を読んでみました。うちにあったので。
確か高校生の時、これを読んで衝撃をうけた記憶があったのに、
今、読んでみたらそんなに衝撃を受けなかった。この違いは何だろう。
あの当時はこの本の主人公と同じように『自分』という存在を
探していた…のかもしれないなと思う。
そしてそれを通り過ぎて今の自分があるのかもしれないなとも思う。
なんてことを考えさせる作品です。
いい作品ではあるけれど、気軽によめる作品かどうかは微妙。

オススメ度 ★★☆☆☆        2004.12/8読破 (私物)
僕って何

No.16

星に願いを 林真理子 (講談社)   

コピーライター林真理子の自伝的小説。林真理子って知ってます?
田舎から出てきた主人公が色々挫折を味わいながらもコピーライターになるお話。
すっごく勇気付けられます、この作品は。うん、本当に。
共感できないところもまぁあるけれど、
トータルでは共感できて自分も頑張ろうっと励まされる。
短くて読みやすくてなかなかいい作品です。
小説っていうより、林真理子のエッセイという感じ。さくっと読めます。
でも、ここまでコンプレックスや挫折を赤裸々に語る林真理子もすごい。

オススメ度 ★★★☆☆        2004.12/4読破 (私物)
星に願いを

No.15

いまを生きる N・H・クラインバウム (新潮社)   

青春学園ものの傑作と称される作品。やっぱり映画化されてます。
この作品は、一昔前の海外の寄宿学校(新学校)を舞台にしているけど、
今も昔も変わらずに高校生が感じる将来への不安だとか、大人への反抗とか、
自由への憧れとかが色んな出来事を通してうまく描かれていて、とにかく熱い。
しかも、最後はハッピーエンドにならない。これがまた更に強烈な印象を与える。
確かこれをはじめて読んだのが、大学に入ってからだったので
高校生で読んでいたら自分はどう思っただろうかとふと考えてしまう。
きっと、今感じるものとは違ったものを感じるんだろうな。

オススメ度 ★★★☆☆        2004.12/2読破 (私物)
いまを生きる

No.14

いま、会いにゆきます 市川拓司 (小学館)   

ベストセラーになって映画化された小説。有名ですね。
気になっていたので、読んでみました。
やっぱり市川拓司作品はいい!読んだ後、自然と人に優しくしたくなる。
そして大事な人をもっと大事にしようと思います。
なんか小説なのに絵本みたいな感じがする。言葉の節々に優しさを感じる。
ストーリー自体は結構無理があるのは否めないけど、
それでも最後に暖かい涙を流せる作品だと思います。
ただ私の中では期待していたほどではなかったのが残念…
と思いきや、もう一度読むと本当に良さが分かる。

オススメ度 ★★★★★        2004.11/28読破 (借物)
いま、会いにゆきます

No.13

恋愛中毒 山本文緒 (角川書店)   

題名に妙に魅かれて昔買った本。
前読んだ時、泣いた覚えがあったのに、今回はあっさり読みました。
題名の通り、主人公が恋愛中毒、ストーカーになってしまう経緯を書いた話。
なんか読んでて辛い。でも、気持ちが分かる部分と分からない部分があって、
今の私には共感できなかったみたい。
前の私だと共感してたのかもしれないと思うと、ちょっと複雑な心境。
文章自体はとても読みやすくて好きだけど…。

オススメ度 ★☆☆☆☆        2004.11/26読破 (私物)
恋愛中毒

No.12

白夜行 東野圭吾 (集英社)   

本格的なミステリー小説。
すごく引き込まれて、最後がどうなるのかすごく気になる。
これは多分、作者の文章力・構成力のうまさからくるものなんだろうな。
登場人物も多く、色んな事件が複雑に絡んでくる中、
読みながら「こういうことか…」とパズルが組み合わさっていく感じがいい。
…なのに、釈然としない終わり方が…私にはイマイチ。
話の流れがよいだけに、物足りなさを感じる。
ただ、傑作に間違いはないと思うので、読んでみて損はなし。

オススメ度 ★★★☆☆        2004.11/23読破 (借物)
白夜行

No.11

サヨナライツカ 辻 仁成 (幻冬舎)   

一度読んだことあったけど、読みたくなって購入。
題名から予想出来るとおり激しく切なく悲しく深い恋愛小説。
この作品に出てくる詩が印象的。
『人間は死ぬとき愛されたことを思い出すヒトと、
愛したことを思い出すヒトとに分かれる。私はきっと愛したことを思い出す』
読んでると本当に辛くて泣けてくる。でも愛することの深さが伝わります。
私は好きな作品です。オススメ。

オススメ度 ★★★★☆        2004.11/17読破 (私物)
サヨナライツカ

No.10

天国の本屋 松久淳+田中渉 (新潮社)   

試験からの帰り道で一冊読み終わりました。
これ、映画化された『天国の本屋 恋火』のシリーズの元。
心があったまる一冊が欲しくて買いました。
最初、話がちょっと微妙でつまらないかもしれない。
でも最後まで読むと、読んだ後ほんわかする。涙がじわっとでます。
しかも挿絵のやさしい感じがいい!絵本のような一冊。心温まりました。

オススメ度 ★★★☆☆        2004.11/14読破 (私物)
天国の本屋

No.9

永遠の仔 天童荒太 (幻冬舎)   

知ってます?有名らしいですね。この本。
私は知らなかったんだけど、オススメということで借りました。

内容はすごい重い内容。虐待とか痴呆とか色々。
でも、読んでるとどんどん先が知りたくなる。
構成も今と昔が交互に出てきて
話が進んでいくと色んなことが明らかになる。
心理描写がうまいせいか、主人公の気持ちが痛いほど分かって、
読みつつすごく悲しくなったり苦しくなったりするぐらい、とても伝わってくる。
すごく長い本で読むのに時間はかかるけど、絶対飽きない作品だと思う。
オススメになる理由がわかりました。私もこれ、オススメします。傑作ですね。

そういえばこれ、ドラマ化されたらしいね。ちょっと見てみたい…。

オススメ度 ★★★★★        2004.11/11読破 (借物)
永遠の仔(上)

永遠の仔(下)

No.8

理由 宮部みゆき (新潮社)   

ミステリー小説なんだけど、これ、内容自体はただのサスペンスじゃなくて
現代社会の問題点がリアルに映し出してて面白い。
でも、構成が私には分かりづらい。どんな構成かはうまく説明できないけど。
これが「独創的だ」と評されるのかも知れないけれど…。
イマイチ私は最後まで馴染めませんでした。だからオススメ度低めです。

オススメ度 ★★☆☆☆        2004.10/31読破 (借物)
理由


No.7

つめたいよるに 江國香織 (新潮社)   

本屋にふらっと立ち寄って衝動買い。
前、借りて読んであんまりにも感動したからもう一回読んでしまいました。
やっぱり短編『デューク』はいい。本当にすごく好き。
どれもこれもさっと読める短い話だけど、切なくて心温まる短編集です。
これは、本当にオススメです。

オススメ度 ★★★★★        2004.10/26読破 (私物)
理由


No.6

半落ち 横山秀夫 (講談社)   

これは若干ストーリーは知ってたんだけど、
ちゃんと読むとそのストーリーの背景にある葛藤が描かれ方にびっくりする。
人間とか組織ってこうだよな、って。社会の裏側みたいなものを見る感じ。
でも、ひたすら読んで、最後がわかった時、
予想の付かない答えでこれまたびっくり。
うーん、奥が深い落ちでした。映画も見てみたいなぁ。

オススメ度 ★★★☆☆        2004.10/24読破 (借物)
半落ち


No.5

手紙 東野圭吾 (毎日新聞社)   

有名な作家なのは知ってたけど、実は一つも読んだことなくて…。
この本は感動するとかじゃなくて、でも、かなりインパクトが強い。
そして主人公の気持ちが自分も分かってしまう。それがまた辛い。
もし自分がその立場だったら同じことをするだろうなって。
社会って人間って人生って…、と考えさせられる内容でした。
最近読んだ本とは作風が違うけど、ずしりと来る一冊。
これまたオススメです。

オススメ度 ★★★★☆        2004.10/17読破 (借物)
手紙


No.4

恋愛写真 もうひとつの物語 市川拓司 (小学館)   

この作品は映画「恋愛写真」の脚本を元に小説版として書き下ろしたもの。
号泣してしまうほど、切なくて儚い恋愛のお話。
すごく切ないけど、恋をしたくなる、人を愛したくなるそんな一冊でした。
私はこの主人公の『静流』のように強い愛し方、
強い生き方の出来る女性になりたい。そう心に残る作品。
私はこの作品大好きです。

オススメ度 ★★★★★        2004.10/10読破 (借物)
恋愛写真 もうひとつの物語


No.3

博士の愛した数式 小川洋子 (新潮社)   

障害を持つ博士とその家政婦である主人公と主人公の息子の
日常生活を中心に、博士とのふれあいが描かれた小説。
とっても心に染み入る一冊。読み終わったあと、胸が一杯になる。
特にラストは本当に感動。自然に涙がでます。
ここ何年かで読んだ中で一番お気に入りの作品かもしれない。
ただこの作品は好き嫌いがわかれるようですね。
私はオススメします。心が綺麗になりますよ。

オススメ度 ★★★★★        2004.10/03読破 (借物)
博士の愛した数式


No.2

重力ピエロ 伊坂幸太郎 (新潮社)   

ちょっと理系チックなミステリー小説。塩基配列が出てきます。
ミステリー独自のドキドキやハラハラ感を感じるのはもちろん、
とても表現とか言い回しとかが自分好み。
久々に一気に読破した一冊でした。うーん、面白い。
ただ、残念なことに早い段階で話が読めてしまったのが、イマイチ…。
ただ話の内容や展開がとても面白いのでやっぱりオススメですね。

オススメ度 ★★★★☆        2004.10/03読破 (借物)
重力ピエロ


No.1

すみれの花の砂糖づけ 江國香織 (新潮社)   

他の江國作品を読んだ時衝撃を受けた記憶があって、
それ以来江國作品はちょっと気になる作品。
そこでちょっと読んでみようと買ってみたのが、この詩集。
よくよく考えてみれば詩集を買うのはこれが初めてでした。
読んでみると、素晴らしい!なんていう表現力!!
こうやって美しい言葉達に触れて、少しだけ心の中が綺麗になった気がする。
本当に日本語って素敵だと感じる。
そして江國香織の大人の中の子供らしさのようなものに感嘆しました。

オススメ度 ★★★★☆        2004.10/03読破 (私物)
すみれの花の砂糖漬け


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送